
2009年1月26日
韓国ソウル龍山での撤去民鎮圧死亡事件に関して、韓国政府への抗議文
李明博 韓国大統領
今月20日早朝、19日から韓国ソウル龍山地区の都市再開発予定地のビルをろう城占拠していた約30名の撤去民に対して、警察特攻隊および撤去用役を投入しての強制鎮圧が行なわれ、この過程で撤去民5名、警察特攻隊員1名が亡くなるという惨事が起こりました(けが人も17名出ています)。
警察は屋上の倉庫内にシンナー20リットル入り容器が60個あることをあらかじめ知り、警察が突入したら撤去民がビルから身投げをはかるかもしれないということを予測していながら、今回のような惨事を招いた強制鎮圧に踏み込んだのです。
また撤去民たちを死に追いやった警察や政府に対する抗議集会やデモンストレーションが多くの撤去民や市民たちによって連日繰り広げられていますが、警察はこの参加者に対して暴力的な弾圧を行ない、多くの負傷者を出しています。
事件を調査している検察も、火災の原因を撤去民の投げた火炎瓶の火であると決めつけ、撤去民6名への令状を請求し、法院(裁判所)は5名への令状を発行しました。さらに、今回のろう城占拠は全国撤去民連合(全撤連)が「背後操縦」をしたものだという構図を描き出し、全撤連の議長を逮捕するなど、撤去民運動そのものへの不当な攻撃に出ています。
しかし国家権力に対して弱い立場にある撤去民の権利を守るために存在するこうした撤去民のための組織が、撤去民を支援せずにいったい何をするというのでしょうか。検察は不当な全撤連への攻撃をやめるべきです。
韓国の社会市民団体は「ろう城者は火のついた火炎瓶を倉庫の中で投げたことはない」「ろう城者がシンナーを撒いたという一方的な決めつけは訂正されなければならない誤報だ」などと検察の見解を真っ向から否定し、事故現場の保存と公開、事件の真相の調査などを要求しています。
亡くなった撤去民の遺族らも記者会見を開き、警察が事実を隠蔽するために家族の同意なく遺体の解剖を強行したことを批判して遺体の受け取りを拒否し、責任者の謝罪と、遺族の推薦する専門家を含めた解剖を行なって事実を明らかにすることを求めています。
今回の事件の背景には、あなたの政権のもとで強力に推し進められているニュータウン事業(都市再開発事業)の存在があります。今回の事件が発生した建物を撤去した跡地には、地上35階建ての超高層ビルが建てられる計画だそうです。富者たちのための街です。富者たちの投機の対象にもなるのでしょう。
一方、撤去民に対する補償額は、店舗を借りている人には4〜5千万ウォン、住居を借りている人には1400万ウォンだそうです。こんなカネだけを渡して、この大不況の時代に、0度を下回る寒空のなか、仕事の場、生活の場を奪っておいて、撤去民たちにいったいどこに行けというのでしょうか。再開発によって土地の価格が高騰し、撤去民たちには行く場所がありません。韓国のニュース映像の中でも、インタビューを受けていた撤去民の方が「行く場所がありません・・・今ここを出ていったら行く場所がありません」と繰り返し訴えていました。
富者たちの街をつくるために貧しきものが6名も殺された。今回の事件の本質はここにこそあります。
私たちは、あなたの政権のもとで起こった、警察による強制鎮圧およびデモ参加者への暴力行使、遺族の同意無き遺体解剖と、検察による撤去民運動への不当弾圧、そして多大な人権侵害をともなうニュータウン事業に対して強く抗議します。
2009年1月26日
AASJA(Anti-invasion Asian Students Joint Action)
韓国政府に抗議するよう求める日本政府への要請文
【要請書】
麻生太郎 総理大臣
中曽根弘文 外務大臣
首相、外相もすでにご存知のことと思いますが、今月の19日から韓国ソウル龍山地区の都市再開発予定地のビルをろう城占拠していた約30名の撤去民に対して、20日早朝、警察特攻隊および撤去用役を投入しての強制鎮圧が行なわれ、この過程で撤去民5名、警察特攻隊員1名が亡くなるという惨事が起こりました(けが人も17名出ています)。
警察は屋上の倉庫内にシンナー20リットル入り容器が60個あることをあらかじめ知り、警察が突入したら撤去民がビルから身投げをはかるかもしれないということを予測していながら、今回のような惨事を招いた強制鎮圧に踏み込んだのです。
また撤去民たちを死に追いやった警察や政府に対する抗議集会やデモンストレーションが多くの撤去民や市民たちによって連日繰り広げられていますが、警察はこの参加者に対して暴力的な弾圧を行ない、多くの負傷者を出しています。
事件を調査している検察も、火災の原因を撤去民の投げた火炎瓶の火であると決めつけ、撤去民6名への令状を請求し、法院(裁判所)は5名への令状を発行しました。さらに、今回のろう城占拠は全国撤去民連合(全撤連)が「背後操縦」をしたものだという構図を描き出し、全撤連の議長を逮捕するなど、撤去民運動そのものへの不当な攻撃に出ています。
しかし国家権力に対して弱い立場にある撤去民の権利を守るために存在するこうした撤去民のための組織が、撤去民を支援せずにいったい何をするというのでしょうか。検察は不当な全撤連への攻撃をやめるべきです。
韓国の社会市民団体は「ろう城者は火のついた火炎瓶を倉庫の中で投げたことはない」「ろう城者がシンナーを撒いたという一方的な決めつけは訂正されなければならない誤報だ」などと検察の見解を真っ向から否定し、事故現場の保存と公開、事件の真相の調査などを要求しています。
亡くなった撤去民の遺族らも記者会見を開き、警察が事実を隠蔽するために家族の同意なく遺体の解剖を強行したことを批判して遺体の受け取りを拒否し、責任者の謝罪と、遺族の推薦する専門家を含めた解剖を行なって事実を明らかにすることを求めています。
今回の事件の背景には、現在李明博政権によって強力に推し進められているニュータウン事業(都市再開発事業)の存在があります。今回の事件が発生した建物を撤去した跡地には、地上35階建ての超高層ビルが建てられる計画だそうです。富者たちのための街です。富者たちの投機の対象にもなるのでしょう。
一方、撤去民に対する補償額は、店舗を借りている人には4〜5千万ウォン、住居を借りている人には1400万ウォンだそうです。こんなカネだけを渡して、この大不況の時代に、0度を下回る寒空のなか、仕事の場、生活の場を奪っておいて、撤去民たちにいったいどこに行けというのでしょうか。再開発によって土地の価格が高騰し、撤去民たちには行く場所がありません。韓国のニュース映像の中でも、インタビューを受けていた撤去民の方が「行く場所がありません・・・今ここを出ていったら行く場所がありません」と繰り返し訴えていました。
富者たちの街をつくるために貧しきものが6名も殺された。今回の事件の本質はここにこそあります。
私たちは、民主主義国を標榜する日本の首相、外相が、死者まで出した今回の警察による強制鎮圧およびデモ参加者への暴力行使、遺族の同意無き遺体解剖と、検察による撤去民運動への不当弾圧、そして多大な人権侵害をともなうニュータウン事業に対する抗議の意思を、韓国政府に表明することを要求します。
2009年1月26日
AASJA(Anti-invasion Asian Students Joint Action)

















