
2009年8月6日
日朝国交正常化と平和協定の実現によって、
東アジアから核と戦争の脅威を取り除こう!
2009年8月6日
あすじゃコリア班
5月25日、朝鮮民主主義人民共和国(共和国)が、2006年10月に次いで、二度目の核実験を行ないました。わたしたちはすべての核実験と核兵器に反対です。被爆者や被爆2世・3世の人々の苦悩を聞き、その解放運動を微力ながらも支援している者として、今回の共和国による核実験を遺憾に思います。二度と被爆者を生んではなりません。核開発の過程でも被曝労働が行われているのです。
しかし物事の基点が共和国の核実験にあるわけではないということを確認しなければなりません。
4月5日にオバマ大統領の「プラハ演説」がありました。米国の大統領が「核兵器を使ったことがある唯一の核兵器国として、行動する道義的責任がある」と発言したことは一定の評価ができるでしょう。しかしそこでは依然として「核抑止力」は肯定されており、あくまで「NPT(核不拡散条約)の強化」が強調されています。NPTとは、これまで世界中で2000回もの核実験を繰り返し、10,000発もの核弾頭を実戦配備している米・英・仏・露・中の5大国を「核兵器国」として、核を独占するための体制にほかなりません。しかも一方でイスラエルやインドなど、米国と同盟関係にある国の核保有は認められています。
このプラハ演説の中では、同日に行なわれた共和国政府の人工衛星発射を「挑発」として痛烈に批判しています。14日には米国が主導して、人工衛星発射を非難する国連安全保障理事会の議長声明が出されました。日本政府が種子島から打ち上げる「H2ロケット」や、韓国政府が今年打ち上げようとしている人工衛星はなんら問題視されず、共和国政府が国際法上の手続きを踏んで行なった人工衛星の発射のみを非難するというのは、ダブルスタンダード(二重基準)以外の何ものでもありません。
しかしこの議長声明の問題はそれだけにとどまりません。すなわち国連安保理によって行なわれたということが問題なのです。
日本帝国主義による過酷な植民地支配から解放された朝鮮半島では、そのわずか5年後に朝鮮戦争が勃発します。この戦争はいまだに終結していません。国連はこの戦争の一方の当事者なのです。その国連が停戦中の相手である共和国に対してこうした敵対的な態度をとることは、停戦協定に反する行為なのです。5月の核実験は、直接にはこの議長声明を受けて行なわれました。
この核実験を受けて安保理が、停戦協定に違反する船舶臨検を含めた制裁決議を出したことによって、共和国は「停戦協定にはもはやとらわれない」とまで発言しています。
国連軍の主力であった米軍は、現在朝鮮半島において韓国軍との合同軍事演習を繰り返していますが、これらはすべて共和国への侵攻シナリオ(「作戦計画5027」など)に基づいたものであり、上陸訓練や都市制圧訓練などが大規模に展開されます。この合同軍事演習には、日米安保条約に基づいて沖縄や日本に駐留する米軍も大規模に参加しています。それだけではありません。韓国や沖縄、日本にある米軍基地には、共和国に狙いを定めたミサイルが数百発も配備されています。日米韓の三角軍事同盟は、いつでも共和国を侵略できる体制を常に整えているのです。
さらに、6月29日に米空軍は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験を実施しました。アメリカ本土から発射され、約6700キロを飛行し、太平洋上の目標に着弾したと報道されています。オバマ政権はそれまでの政権と同様に、核兵器搭載が可能なICBM実験の強行したのです。このことへの批判は、ほとんど起こりませんでした。
米国はこのかんも、韓国と日本に対して「核の傘」を提供し続けることを表明しています。東アジアの安定を脅かしているのは、共和国ではなく、むしろ日米韓の三角軍事同盟の方なのではないでしょうか。
日本のマスメディアは、共和国に対する一面的かつ断片的な情報をまことしやかに報道し、「何をするかわからない国」と結論づけて排外主義をあおっていますが、朝鮮戦争が今でも終結していないことにはなかなか触れません。米軍の出撃基地として、米軍を全面的にバックアップした日本も、朝鮮戦争の準交戦国といえます。
日本ではこれまで「北朝鮮の危機」をあおって有事法制度の整備(戦争国家化)が進められてきました。そして今も「拉致」や「核・ミサイル」を口実として、政府閣僚の中から「敵基地攻撃論」「核武装論」「集団的自衛権容認論」が飛び出し、経済制裁の延長を繰り返しています。
私たちは、こうした敵対政策によって、東アジアに真の平和が訪れるとは思いません。
「日帝に丸ごとのみ込まれた100年前の恥辱の歴史を絶対に繰り返すことはできない」(4月14日の議長声明に対する共和国外務省声明)という共和国の声に、私たちは真摯に向き合わなければなりません。1945年の今日この場所で、米国の原爆の犠牲になった人たちの中には、日本帝国主義による植民地支配の結果、日本に渡ってこざるを得なかった、あるいは強制的に連行されてきた朝鮮人が、数万人もいたのです。
日本はこうした侵略・植民地支配の責任に対して、韓国とは1965年に日韓条約を結びましたが、この条約は日本企業の韓国再進出に道を開く経済協力問題を扱ったものであり、被害者の人権に関する条約ではありませんでした。
ましてや共和国に対しては、いまだにその交渉すら行なわれず、国交すら結ばれていないのです。日本政府は共和国の拉致問題を非難し、制裁を科すばかりですが、自らの犯したけた違いの「拉致」はもうすでに解決済みだと言うのでしょうか。
私たちは日米両政府に以下のことを要求します。
@米国オバマ政権は、朝鮮戦争終結交渉の端緒を開くべきです。
日米韓の三角軍事同盟によって、共和国は包囲され続けてきたし、現在も包囲されています。東北アジアの平和構築にとって、最大の脅威は共和国の軍事力ではなく、日米韓の三角軍事同盟です。平和協定を結び、朝鮮戦争を終結させ、冷戦構造を解体していく中でこそ、東アジアの真の平和は可能になります。
A日本政府は、共和国との国交正常化交渉を進めるべきです。
日本政府は、共和国の核実験を改憲や米軍再編などを柱にした「日本の軍事大国化」の口実にすることをやめ、今こそ東アジアの冷戦構造を克服するために、また拉致問題を本当に解決するためにも、2002年の日朝平壌宣言の精神に立ち戻り、侵略と植民地支配に対する責任を果たし、日朝国交正常化交渉に踏み出すべきです。
困難な情勢になるでしょうが、朝鮮半島の自主的平和統一を断固支持し、100年におよぶ日本と朝鮮半島の不信と対立の時代に終止符を打つため、勇気を持ってたたかうことをよびかけます!

















